『白髪が多いと薄毛になりにくい』~この説を信用して本当に大丈夫なのか?-美髪ラボ

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『白髪が多いと薄毛になりにくい』~この説を信用して本当に大丈夫なのか?
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白髪に関する都市伝説の1つを詳しく検証します!

髪の毛にはたくさん都市伝説があります。
「切ったほうが早く伸びる」「わかめを食べると髪が生える」「ストレスで一晩で白髪になる」「白髪を抜くと増える」などなど。

調べると、医学的な根拠はないけれど当たらずとも遠からず、といったものが結構あります。
例えば、ストレスで白髪になるのは本当だし(一晩では無理だけれど)、無理に抜くと根元の細胞が傷つくので、徐々に白髪になることはあり得ます。

「白髪が多いと薄毛になりにくい」も、ある程度信ぴょう性があるのでしょうか。

基本的には白髪と薄毛の原因は違う

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まず、白髪と薄毛の基本的な原因の違いを見ていきましょう。

白髪の原因⇒色素細胞の機能の低下

白髪は、黒髪から色素が抜けているもののこと。
髪のメラニン色素を作る細胞をメラノサイトといいますが、メラノサイトが何らかの原因で色素を作れなかったか、作ったけれどそれを髪の素となる毛母細胞に渡せなかったか、で白いまま生えてきてしまったのです。

この原因として、メラニン色素の原料となるアミノ酸チロシンや、チロシンを活性化させるチロシナーゼ酵素が不足しているなど、栄養不足があります。
その他、ストレスや加齢、遺伝などによってもメラノサイト機能不全が起こります。

薄毛の原因⇒毛母細胞の成長の衰え

薄毛の原因は、メラノサイトではなく毛母細胞です。
毛母細胞は細胞分裂を繰り返すことで髪を成長させていきます。
細胞分裂した毛母細胞は角質化し、それが固まって髪の毛を作っています。
つまり髪自体は角質化した、死んだ細胞の集合体なのです。

しかし皮膚が角質化し、垢や見えない大きさのフケとなり1~2か月で剥がれ落ちるのに対し、髪の場合不要物として抜けてしまうまでに4~6年かかります(女性の場合)。
これをヘアサイクルといいます。
なお、死んだ細胞の集まりなので、自己修復機能は持っていません。

原因の原因は同じ!?

このように、白髪と薄毛では関わっている細胞が違いますから、白髪と薄毛の原因はイコールではありません。
しかし、これらの細胞が機能不全になる原因は同じことが多いのです。

色素細胞や毛母細胞を衰えさせる原因には共通点が多い

髪の毛の成り立ちをもう少し詳しく説明しましょう。

<髪の成り立ち>

まず毛穴内の「バルジ領域」という所で、髪の元となる「幹細胞」が作られています。
この幹細胞は2種類に分かれ、1種類はずっとバルジ領域に留まり、増殖だけを受け持っています。
もう1種類はバルジ領域を出て髪を成長させる「毛根幹細胞」と色素を作る「色素幹細胞」となり、毛穴の奥に移動します。

毛穴の一番下には「毛乳頭」という貯蔵庫兼司令塔があり、毛細血管から栄養素と酸素を供給されます。
毛乳頭まで降りて来た毛根幹細胞と色素幹細胞は毛乳頭から栄養をもらい、それぞれ「毛母細胞」と「メラノサイト(色素細胞)」になります。

毛母細胞は毛乳頭の回りで細胞分裂を繰り返し、髪を作ります。
その間にメラノサイトはメラニン色素を作り、できたものを毛母細胞に渡します。
そして伸びて毛穴から出て来たのが黒髪です。

<色素細胞や毛母細胞を衰えさせる共通の原因>

ここまでの流れでわかるように、元々毛母細胞とメラノサイトは同じ幹細胞から出来ています。
また、成長し機能を果たすために必要な栄養素を毛乳頭から供給されているのも同じです。
そのため、幹細胞や毛乳頭内に問題があると、どちらの細胞にも異常が起きやすくなります。
その一例を挙げてみましょう。

①栄養不足

例えばタンパク質は髪の成分で、不足すると髪が細くなるだけでなく、メラノサイトの機能も低下します。
これは細胞自体がタンパク質でできているからです。
またビタミンB12はDNAの合成に大切な成分で、細胞分裂がうまく行かなくなると毛母細胞とメラノサイトの新陳代謝がうまくできなくなります。

このように、栄養のバランスが悪く不足するものがあると、どちらの細胞にも悪影響を及ぼします。

②血流悪化

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毛母細胞もメラノサイトも、毛乳頭を通して血液から栄養をもらっています。
しかし頭皮の血管は毛細血管で、1本が0.01ミリ前後といわれています。
そのため血液がサラサラで、かつ心臓のポンプ機能が正常でないと血液の流れが悪くなり、毛乳頭に栄養や酸素を供給できなくなってしまうため、毛母細胞にもメラノサイトにも悪影響を及ぼします。

③血行不良

血流と似ていますが、正確に言うと血行不良とは血液の循環が悪くなることです。
血液は心臓から出て、動脈→毛細血管→静脈の流れを作っていますが、血行不良になるとこの流れが途中で止まってしまいます。

血管は栄養や酸素を各細胞に供給すると同時に、各細胞から老廃物や有害物質を受け取り、静脈に流して最終的に排出するという役割があります。
しかし血行不良になると老廃物や不純物が体内に滞留してしまうため、これが頭皮で起こると皮膚だけでなくバルジ領域や毛母細胞、メラノサイトなどに悪影響を及ぼします。

④ストレス

ストレスで白髪が増えるというのはよく知られるようになりましたが、円形脱毛症のように髪が抜けるのもストレスが原因です。

ストレスは交感神経を活発化させ、筋肉を緊張させる働きがあります。
すると筋肉の回りにある血管も同時に硬くなり収縮するため、血液が流れにくくなります。
その上、交感神経が活発になると脳は戦闘態勢に入ったと判断し、重点的に腕や足などの筋肉に血液を送るようになります。

そのため、まず内臓の働きが低下し、血液が作られにくくなります。
さらに血管が収縮しているので、末端の毛細血管に届きにくくなります。
結果、抜け毛や薄毛、白髪の原因になるのです。

結局、白髪と薄毛の違いは遺伝や体質なのか!?

実は、上に挙げた以外にも原因は存在します。
「遺伝」と「体質」です。
これも昔からよく言われて来たことですね。

しかし近年の研究で、どちらも要因の一つではあるものの、絶対的なものではないことがわかり始めました。

髪の毛の研究が進んできたのはこの10~20年で、まだ10%程度しか解明できていないといわれます。
しかし一卵性双生児を長期間観察するという手法によって、環境が違うと体質が変わり、白髪や薄毛の度合いが違ってくることがわかったのです。

これは2013年にメンズヘルスクリニック東京医師の小山太郎氏が発表したもので、受診患者の研究で判明しました。

体質に関しては、先天的なものと後天的なものがあります。
先天的なものは遺伝によるところが大きいのですが、後天的なものは生活環境で大きく変わります。
たとえば親が高血圧だったとしても、食事に気をつけ適度な運動をすることによって正常な血圧を保っている人がいますし、高血圧の遺伝子が組み込まれていなくても、暴飲暴食で高血圧になる人もいます。

ですから、他の人より白髪や薄毛になりやすい可能性がある、という程度に考え、規則正しい生活と食事を心がけましょう。

白髪の人は薄毛の心配をしなくても大丈夫?

さて、「白髪が多いと薄毛になりにくい」というのはどこから出たのでしょうか。

「白髪が多いと薄毛になりにくい」の根拠は?

調べてみましたが、医学的根拠はありませんでした。
考えられることとしては、色の明度の差があります。
黒髪が収縮色なのに対し白は膨張色ですから、同じ太さでも白髪のほうがより太く見えるため、多く見えるのかもしれません。

また、2004年の資生堂と北里大学医学部の共同研究で、白髪のほうが黒髪より太く、伸びる速度も白髪のほうが早いことがわかりました。
ということは、元々太い上に膨張色、しかも伸びるのが早いとなれば、白髪のほうが目立ってしまうはず。
そのため髪が多くなったように見えて、「薄毛になりにくい」という話になったのでしょう。

また、白髪のほうが黒髪になるより細胞の働きが少なくて済むため、その分元気で抜けにくいのではないか、という説があります。

つまり、黒髪は減るが白髪は減りにくい、トータルで薄毛になりにくい、ということのようです。
しかし、白髪は半透明なので抜けた時に目立ちにくいため、そう感じるだけではないか、という説もあり、はっきりしていません。

そういえば、坂本龍一氏、五木寛之氏、玉置浩二氏、三浦知良氏など、白髪が多くて髪がフサフサの人も多いですから、期待を込めて…というのもあるかも?

「白髪だから大丈夫」と油断してはいけません!

白髪が多いと薄毛になりにくい、というのが根拠も統計もない以上、鵜呑みにはしないほうが良いでしょう。
これまでに述べたように、白髪や薄毛になるのは栄養不足やストレスなど、身体によくないことが多くの原因となっています。

それが白髪と薄毛どちらに結びつくか、それとも両方かはわかっていません。
ですから白髪が多いからといって油断していると、白髪まで抜けて来てしまうかもしれません。

色素細胞の機能低下を招く原因を放置していると・・・

色素細胞メラノサイトが機能低下になる原因を、他にも見てみましょう。
ほぼどれも、薄毛の原因と合致します。

①紫外線

紫外線にはUVA(A波)とUVB(B波)があります。
そのうちA波は肌の真皮層まで届き、コラーゲンやヒアルロン酸などの成分を破壊します。

すると頭皮やその下の血管が柔軟性を失い、血液が流れにくくなるため、メラノサイトにメラニン色素を作る材料が届かなくなります。
同時に髪の主成分であるタンパク質も届かなくなるので、髪の成長が妨げられて薄毛になりやすくなります。

さらに、紫外線によって発生した活性酸素は、毛母細胞やメラノサイト細胞を変質させてしまいますから、これも両方に害を及ぼします。

②睡眠不足

寝不足で肌が荒れるのは、誰でも経験したことがあると思います。
頭皮も肌の一部ですから、気づかなくても頭皮も荒れています。
荒れるというのは水分保持力が弱くなることで、頭皮が乾燥し刺激に弱くなります。
すると紫外線の影響を強く受け、メラノサイトと毛母細胞両方がダメージを受けてしまいます。

また熟睡中に分泌される成長ホルモンには、細胞修復作用や新陳代謝促進作用があります。
質の悪い睡眠は成長ホルモンの分泌を妨げてしまうため、細胞の新陳代謝が正常にできなくなります。

睡眠には、内臓を休めるという働きもあります。
内臓が正常に働いて初めて、食物が消化吸収され血液となって、全身を回ることができます。
しかし睡眠不足で内臓が十分に休めないままだと次第に疲労が溜まり、機能が低下します。
すると全身に栄養素と酸素が行き届かなくなるため、髪の成長も止まってしまうのです。

③喫煙、過剰飲酒

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喫煙者に白髪が多いことがわかっていますが、これはメラノサイトの働きを促進するビタミンB12や、活性酸素を分解するビタミンCを破壊してしまうからです。

しかしそれ以上に危険なのは、一酸化炭素を発生させることです。
一酸化炭素は血中のヘモグロビンと結合しやすく、一度結合するとヘモグロビンは酸素を運ぶ機能を失ってしまいます。
そのため全身が酸欠状態となり、髪を作る毛母細胞にも影響を与えます。

アルコールは、肝臓で分解される際に多くの栄養素を消費します。
たとえばシステイン、これは毛髪の構成成分のアミノ酸です。
亜鉛は白髪防止や髪の成長に必要です。

このように、髪に必要な成分がアルコール分解のために消費されてしまうので、髪の健康を損ねてしまい、白髪や薄毛の原因となるのです。

さらに、どちらも自律神経の働きを乱します。
交感神経が活発になるため血管が収縮しますし、全身が興奮状態になるため寝つきが悪くなり睡眠の質が低下します。

このように、白髪と薄毛の原因は同じことが多いのです。
男性の場合は薄毛の原因に男性ホルモンが関係していることが多いため、薄毛と白髪の関係があまりない場合もありますが、女性の場合は原因はほぼ同じと考え、きちんとケアすることが大切です。

特に白髪染めによるダメージやアレルギーには要注意!

さて、ここでもう一つ白髪や薄毛の大きな原因となることがあります。
それは白髪染めです。

最近、白髪染めに含まれる過酸化水素(ブリーチ剤)が白髪の原因となることがわかってきました。
体内に吸収され、メラノサイトの機能を不全にしてしまうのです。
そのため、白髪染めを使えば使うほど白髪が増えるという悪循環が起こります。

しかし、過酸化水素の影響は毛母細胞にも及びます。
過酸化水素は酸化を促進させる働きがあり、酸化とは言い換えれば老化のことです。
これを頭皮につけると経皮吸収されるため、毛母細胞も老化してしまいます。
それによって髪が細く弱くなり、抜け毛につながるのです。

また染毛料は酸化染料といって、過酸化水素によって酸化すると発色します。
この酸化染料は皮膚に対する刺激が非常に強く、一番使用されているパラフェニレンジアミンは旧表示指定成分で、ジャパニーズスタンダードアレルゲンにもなっています。

接触性皮膚炎やアレルギー性皮膚炎になる危険性が高く、さらにこの薬剤も酸化しているため、浸透することでメラノサイトと毛母細胞両方に悪影響が出ます。

白髪染めを使い続けていると髪のハリやコシがなくなってぺちゃんこになる、といわれますが、それはこういった刺激性薬剤によって、毛母細胞がダメージを受けているからなのです。
白髪染めは、白髪も薄毛も促進してしまいます。

白髪対策=薄毛対策

ここまで読んでいただいて、すでにおわかりだと思います。
どちらかの対策をすれば、一挙両得なのです。

白髪を予防改善することが薄毛の予防改善に繋がる

白髪も薄毛も基本的な原因は同じですから、白髪の予防改善対策をすれば、それがそのまま薄毛の予防改善につながります。
ここでは、実際にはどんなことをすれば良いのか、簡単にご説明しましょう。

①栄養バランスの取れた食事をする

炭水化物・タンパク質・脂質・ビタミン・ミネラル・食物繊維を満遍なく摂取しましょう。
特にビタミンとミネラルは不足しがちですが、これらはすべて髪の健康に直接あるいは間接的に関わっています。

例えば、抗酸化作用のあるビタミンCとEは、ビタミンAと一緒に摂ることでさらに作用が高くなります。
ビタミンB12と葉酸を合わせて摂ることで、白髪予防改善効果が高まります。
亜鉛を摂取する時にはビタミンCやクエン酸と一緒に摂取すると、吸収力が良くなります。

逆に、脂っこいものや甘いものの摂り過ぎは血中コレステロールや中性脂肪をふやすため、血液をドロドロにし血流を悪化させ、白髪や薄毛の原因になります。

ですので、すべての栄養素を過不足なく摂ることが、髪の健康につながるのです。

②日常的に身体を動かす

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「運動」というとなかなかまとまった時間が取れないかもしれませんが、日々の行動に少しプラスするだけでも十分な効果があります。

デスクワークの場合、パソコンで眼精疲労になり、目の回りの血管が収縮することでこめかみが白髪になりやすくなります。
1時間仕事をしたら5分間目の回りをマッサージし、トイレに行った時に思い切り伸びをしたり前屈したりして血液を全身に送るようにしましょう。

また、ふくらはぎは第二の心臓といわれ、ここを鍛えるだけで血流がよくなります。
階段を使用し、できるだけ足を高く上げて歩く、前屈してふくらはぎを伸ばすといった簡単な動作でも効果的です。

好きな音楽を聴くのもお勧めです。
好きな曲を聴いている時、私たちは無意識のうちに頭でリズムを取っています。
そこで、少し振りを入れるのです。

頭と首でリズムを取るだけでもコリをほぐせますし、肩や腕、足を動かせばもっと血流がよくなります。
身体はほぐれるし、楽しくなってリラックスできますから、一人の時にはぜひやってみてください。

③質の良い睡眠を取る

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質の良い睡眠を取ることで成長ホルモンが分泌されますし、内臓が休息できるので翌日疲れが残りません。
パソコンやスマホ、ゲーム機などは脳を覚醒させてしまうので、睡眠の2時間前には切り上げるようにしましょう。

なお、入眠するためにお酒の力を借りるのはお勧めしません。
厚生労働省の健康情報サイトによると、少量を就寝6時間前に摂った場合でも、夜中に目が覚めその後寝付きが悪くなるとされています。

最初は副交感神経が優位になるのですが、数時間後には交感神経が活発になってしまうのです。
夜中に目覚めないとしても、睡眠の質は著しく低下してしまいます。

④ストレスを溜めない

これが一番難しいかもしれません。
人間は生きている限りストレスを受けるものですが、ストレスは交感神経を優位にするため、血行障害や睡眠障害などを引き起こし、白髪や薄毛を増やす原因となります。

ストレスを解消する方法には色々あり、そのストレスによっても違います。
イライラが爆発しそうな時にはスポーツ観戦などで大騒ぎする、汗をたっぷりかくほど運動する、新聞紙を破ったり安いお皿を叩き割ったりする、など。

落ち込んだりゆううつな気分が強い時には、ちょっと高価なものを自分にプレゼントしたり、スイーツを好きなだけ食べたり、好きなアーティストの曲を聴いたりするのがお勧めです。

そのほか入浴剤や湯の花を入れてゆっくり入浴する、アロマを嗅いでリラックスする、緑の多い公園でぼーっとする、アニマルカフェでもふもふして癒される、など自分なりの方法を見つけてストレスを解消するようにしましょう。

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