ベヘナミドプロピルジメチルアミンの成分解説と安全性、役割

第3級カチオン界面活性剤です。
ベヘン酸アミドプロピルジメチルアミンとも呼ばれ、陽イオン性の界面活性剤です。
陽イオンは強力な殺菌力を持ち、さらに髪への吸着力が高いという性質があります。
柔軟剤としてシャンプーやトリートメント剤に使用され、髪をコーティングして手触りを良くする働きがあります。
また静電気防止効果があるので、乾燥する時期でも髪がまとまりやすくなります。
主にヘアケア商品に使用される成分です。

第4級カチオン界面活性剤に比べれば皮膚への吸着力が弱いため、若干刺激は少なくなるとはいえ、炎症やアレルギーを発症する危険があります。
高級アルコール系シャンプーによく配合されていますが、これは洗浄力が強すぎるためシャンプー時のきしみを軽減するためです。
しかし、頭皮を洗う時に刷り込む形になるので、すすぎが足りないと地肌に残り、かゆみや炎症の原因となります。
コンディショナーやトリートメント剤にも配合されていることが多いので、頭皮につかないよう注意しましょう。

髪の帯電を防止し、柔軟効果で柔らかくしっとりとした、まとまりのある髪にする作用があります。
第4級ほど刺激がないので、「低刺激」と書かれているシャンプーの多くが、ベヘナミドプロピルジメチルアミンなどの第3級カチオン界面活性剤を使用しています。
界面活性剤はアミノ酸系シャンプーにも使用されている必要不可欠な成分ですから、必要悪の側面はありますが、安全性は決して高いとはいえません。
また、第4級に比べると刺激は弱くなりますが、その分静電気防止・柔軟効果も若干弱くなるため、かなり傷んだ髪には向きません。