セルロースの成分解説と安全性、役割

植物の繊維から採られる不溶性食物繊維で、ブドウ糖が鎖状に結合したものです。
細胞膜や繊維質の基となる成分で、二酸化炭素と水から光合成によって作られる天然の繊維素です。

吸湿性が高く、水やエタノールなど普通の溶媒には溶けず、加水分解されにくいという特徴があります。
繊維や紙などに使用されるほか、誘導体はプラスチック、フィルム、消泡剤、乳化分散剤などに利用されています。
細菌やカビに強い性質があり、多くの化粧品に配合されています。

最近はセルロースを微細化し、保湿性・保水性・増粘性などを高めたセルロースナノファイバーが注目されており、より多様な利用方法が模索されています。

本来は海藻、サツマイモ、トウモロコシなどから採られたもので、安全性が高いとされています。
しかしパルプや綿を原料に化学合成されたものもあり、医薬品にも使用されているものですが、充分安全性の確認が取れていないとされています。

親水性が高く、粘度を調整し乳化を安定させる作用があり、保湿効果もあることから、基礎化粧品に使用されます。
スクラブ作用があるので、ピーリングやマッサージ料にも配合されています。
また、パウダーファンデなどの一部がケースにこびりつくケーキングを防ぐ作用もあります。