ローマカミツレ花油の成分解説と安全性、役割

キク科のローマカミツレ（Anthemis Nobilis）の花から抽出されるのが、ローマカミツレ花油です。
これまで「カモミール・ローマン」などと呼ばれていたものです。
カモミールには大きく分けてローマンとジャーマン（Matricaria Recutita）があり、どちらも同じように使用されていますが、ローマンは多年草、ジャーマンは一年草で、成分も違います。

ローマカミツレはイギリスを中心にヨーロッパ南部が原産とされ、アンゲリカ酸、メタクリル酸、アズレンなどを含んでいます。
フルーティでリンゴを思わせる香りで、古くから薬草として使用されてきました。
鎮静作用が高く、精神を安定させリラックスさせる働きがあります。

現在カモミール精油についていわれていることの多くがジャーマンカミツレのことで、ローマカミツレ独自の効能や効果、毒性についてはあまり研究されていないともいわれます。
しかしキク科であることは間違いなく、キク科はアレルギーの原因となることが知られています。
既にアレルギーを持っている場合は、使用しないようにしてください。

ローマカミツレ花油には保湿作用、痒みを抑える作用があることがわかっています。
そのため、乾燥しがちな肌を保湿して痒みを鎮めてくれるといわれています。
抗炎症作用もありますが、ジャーマンほどの作用はありません。
また、そのフルーティな香りから香料として配合されることもあります。