オレフィン（C14-16）スルホン酸Na の成分解説と安全性、役割

オレフィン（C14-16）スルホン酸Naは最近よく使用されるようになった洗浄成分で、親水基がマイナスに帯電する陰イオン（アニオン）界面活性剤です。
非常に洗浄力や脱脂力が強い成分で、メインで使用される場合もあれば、アミノ酸系など洗浄力が弱めの成分の助剤として配合される場合もあります。

ラウリルベンゼンスルホン酸Na（LAS）という洗浄剤の改良型として開発された成分で、このLASはラウリル硫酸Naに似た化学構造をしており、洗浄力は強いが生分解性が低いという欠点がありました。
その点を改良したのがオレフィン（C14-16）スルホン酸Naで、より環境にやさしくなっています。
しかし洗浄力や脱脂力はラウレス硫酸Naやラウリル硫酸Na、LASとそれほど変わらず、最近はこれらの代わりに使用されることが増えています。

旧表示指定成分のラウレス硫酸Naなどの代わりに使われるようになりましたが、人体への刺激がなくなった訳ではありません。
本来は工業用洗浄剤の一種でタンパク質を変性させる作用があるため、皮膚への刺激があります。
特に乾燥肌やダメージヘアの場合、痒みや乾性フケが出たり、髪がパサパサになったりする危険性がありますので、長期間の使用は避けたほうが良いでしょう。

洗浄力や脱脂力、泡立ちが大変良いので、男性や脂性肌の人の洗顔料やボディソープ、シャンプーなどに配合されています。
また表示成分の3番目以降に記載されている場合は、2番目の界面活性剤の助剤として、洗浄力や脱脂力を高めるために使用されています。