アラビアゴムの成分解説と安全性、役割

マメ科アカシア属の樹木アラビアゴムノキから採れる分泌物を乾燥させたもので、水溶性の食物繊維です。
アラビアゴムノキはスーダン、ケニア、ナイジェリアなどに植生しています。

Acacia Senegal Gumが正式名称で、「アラビアガム」「アカシア樹脂」とも呼ばれ、樹皮を傷つけて出てくる液を乾燥後脱塩し、粒や塊状になっています。
日本では主に食品添加物として使用され、その高い乳化性と安定性から菓子、アイス、キャンディー、ガムシロップ、ワインなど非常に多くの食品類に使用されています。
また、医薬品のコーティングや錠剤成分の結合剤、油性ビタミンのカプセルなど、医療界でも幅広く使用されています。
切手の糊、水彩絵の具などにも使われます。

ラテックスアレルギーは天然ゴムによって起きるアレルギーで、アラビアゴムで発症する可能性が少ないながらあるとされています。
また通常の使用量では問題ありませんが、喘息や鼻炎を引き起こす可能性があるとの報告がありますので、特に呼吸器疾患がある場合は慎重に使用するようにしてください。

日本医薬品添加剤協会のデータでは動物実験で特に問題はなく、腎患者に投与した観察でも特に悪化の徴候や合併症も起こらなかったという結果が出ています。

水によく溶け乳化安定性があるので、クリームや乳液に使用されます。
化粧品で最も多くアラビアゴムを使用しているものの一つがマスカラで、まつ毛のコシや長さ調整、固着力を高めるために配合されています。
同じ理由でヘアスタイリング剤にも使われています。