アスコルビン酸の成分解説と安全性、役割

アスコルビン酸は合成ビタミンCのことで、成分の酸化を防止する働きがあります。
食品添加物として使用されるのは「L-アスコルビン酸」です。
アスコルビン酸はトウモロコシやジャガイモのでんぷんをグルコースやソルビトールに変換したものです。
天然のビタミンCと化学構造が全く同じで、ビタミンCと同様の効能・効果があるとされています。
酸化防止、免疫力強化、ストレス軽減、アンチエイジング、美白などに効果がありますが、非常に消費されやすいため不足しがちな成分です。

ビタミンC自体は安全性が高く、過剰分は排出されるため健康被害が出ることはまずありません。
しかしpH調整剤や防腐剤として化粧品に添加される安息香酸とアスコルビン酸が一緒に入っている場合、微量ですがベンゼンが発生する可能性があります。
ベンゼンはWHOの調査で発がん性があるとされており、この2つが成分に入っている場合は一応注意したほうがよいかもしれません。

また、材料となるトウモロコシはほとんどが輸入品で、遺伝子組み換えや残留農薬の危険性がないとはいえません。

ビタミンCは美肌づくりに大切な成分ですが、化粧品に配合された場合、そのほとんどは製品の酸化防止剤としての添加です。
アスコルビン酸の形では肌に浸透しにくく安定性も悪いため、肌の酸化防止や美白作用はあまり期待しないほうがよいでしょう。
浸透性を高めたものが「ビタミンC誘導体」で、リン酸アスコルビルやアスコルビン酸グルコシドなどがあり、美白効果やアンチエイジングを狙うのであれば、そちらが配合されたもののほうが効果を期待できます。