トウガラシチンキ の成分解説と安全性、役割

唐辛子の成分をエタノールに漬けて抽出されるチンキ剤で、トウガラシエキスと表示されることもあります。

唐辛子はナス科の植物で、メキシコが原産と考えられていますが、現在はアジアを始め中南米、アフリカなどで栽培されており、日本でも栃木・岐阜・千葉・和歌山などで育てられています。
世界中に非常に多くの品種があり、辛味の強い香辛料品種のほか甘唐辛子と呼ばれる野菜品種もあります。

辛みの強い唐辛子にはビタミンB2、B6、ナイアシン、C、E、カリウム、鉄、亜鉛、マグネシウムなど多くのビタミンとミネラルが含まれています。
また、成分のカプサイシンやジヒドロカプサイシンは毛細血管を拡張する作用があるので、血行を促進し血圧を安定させるといわれています。
また、血行が良くなることで発汗しやすくなり老廃物を排出する作用や、疲労回復や筋肉痛の緩和、免疫力を高める効果もあると考えられています。

また、防虫作用があることでも知られており、米びつに入れておくと虫がつかないとされています。

唐辛子自体に害はありませんが、非常に刺激が強い成分なので配合量制限があります。
制限量以下であれば問題はないとされていますが、敏感肌に使用すると炎症を起こす危険性があります。
粘膜や目の回りには使用しないようにし、刺激を感じるようであれば使用は中止しましょう。

皮膚に塗布すると刺激を受け、血管が拡張されるので血流が良くなります。
その原理を利用し、マッサージ料や入浴剤に配合されて発汗を促します。
また、頭皮に塗布すると毛細血管が拡張するので栄養が届きやすくなり、さらに新陳代謝を促進して頭皮が柔軟になるので頭皮環境が良くなることから、育毛剤にも使用されています。