トリポリヒドロキシステアリン酸ジペンタエリスリチル の成分解説と安全性、役割

ヒマシ油と石油を原料に合成された透明な液状の油性成分です。
ヒドロキシステアリン酸はヒマシ油に水素を添加して作られる脂肪酸で、ほとんどの有機溶剤に溶けるという特徴があります。
また、油をゲル化する作用があり、テクスチャを整えたり皮膜を作ったりするために使用されています。
それに糖アルコールのペンタエリトリトールを合わせたものが、この成分です。

密着性に優れており、さらに様々な顔料（粉末の染料）を均一に分散させることができるので、メイクアップ商品に使用すると化粧崩れを防ぐことができます。
また、見た目はサラサラ状態でも中にたっぷり水を含む飽水性があり、高い保湿力をキープします。

ヒドロキシステアリン酸は植物から採れる油ですが、トリポリヒドロキシステアリン酸ジペンタエリスリチルは石油との合成でできています。
また、ペンタエリトリトールは有害物質ではないものの、皮膚に長時間触れていると軽い炎症を起こしたり、目に入ると刺激を感じたりすることがあります。
そのため、皮膚が弱い人は注意が必要です。

顔料を全体に均一に散らばらせることができ、さらに表面に耐水性の高い皮膜を作ることができるので、多くのメイクアップ商品や化粧下地、日焼け止めに配合されています。
また、洗顔料に入れることで肌がつっぱりにくくなり、さらに乾燥を防ぎます。
シャンプーによる染料の色落ちを防ぐため、カラートリートメントにも使用されています。