ジステアリン酸グリコールの成分解説と安全性、役割

「ジステリアン酸エチレングリコール」とも表示される成分で、脂肪酸のステアリン酸とアルコールからできています。
エステル型の非イオン（ノニオン）界面活性剤の一種で、洗浄目的で配合されることはほとんどなく、乳化安定を目的に使用されます。
非常に安定性が高く、水の硬度などの影響を受けにくいため、他の界面活性剤と一緒に配合されたり、「乳化剤」の形で食品添加物に使われたりしています。

化粧品に配合されている場合、多くは他の乳化剤の補助剤として働きますが、この成分が配合されているか否かで製品の完成度が決まるというほど大切な成分です。
製品にパール状の光沢と粘度をつけるので、多くのシャンプーに使用されています。
また、ジステリアン酸グリコールには不透明化という役割もあり、配合量によって製品を白っぽくすることができるため、清潔感を強調したい時などにも配合されます。

界面活性剤と分類されないこともある成分であり、安全性に関してはそれほど心配する必要はないでしょう。

これだけで乳化剤として使用されることはあまりなく、他の成分と併用されることでクリームがより安定します。
また髪にツヤを与え、薄い皮膜を作ることで髪を保護する働きもあります。
しかし残念ながら髪の内部に浸透してケアする作用はなく、主に製品の見た目や使い心地をよくするために配合されていると考えてよいでしょう。