ログウッドエキス の成分解説と安全性、役割

ログウッドはマメ科ジャケツイバラ亜科の低木で、メキシコや中米原産です。
高さは7～10メートルまで成長し、淡い黄色の花を咲かせます。
現在日本ではアカミノキ木エキスという名称で呼ばれていますが、これは「赤身の木」という意味で、幹の中心部が赤いところから来ています。

約10年間育てた後で幹の回りをそぎ、中の赤い部分を細かく刻んだ後発酵させ、水で煮出したものがログウッドエキスです。
古くから天然の染料として使用されており、現在も布の染色用として販売されています。
また、ムラなく染めるためには通常界面活性剤が使用されますが、ログウッドには均等に染色する均染剤としての働きもあります。
さらに、その安全性の高さから顕微鏡で細胞を検査する際の着色料（ヘマトキシリン・エオシン）として世界中で広く使われています。

色素成分をヘマトキシリンといい、媒染剤の酸性が強いと赤系に、アルカリ性だと青系に、また鉄媒染だと黒く染まります。
また、ログウッドエキスには5α-リダクターゼという酵素の働きを阻害することで、男性ホルモンがDHT（ジヒドロテストステロン）という強い脱毛作用を持つホルモンに変化することを抑制する働きがあると考えられています。

マヤ族が数百年以上前から染料として使用しており、現在も医学で着色料としてなくてはならない成分であることから、その安全性の高さは信頼して良いでしょう。
ただ、マメ科なのでアレルゲンとなる可能性がないとはいえません。
特に大豆アレルギーの場合、他のマメ科の植物にも同様の反応を示す場合があることが知られていますので、注意してください。

髪をムラなく染め、ダメージを与えないためヘアカラートリートメントの天然由来染料として配合されています。