加水分解水添デンプンの成分解説と安全性、役割

デンプンを酵素溶液で化学反応させて分解し、水素を加えたものです。
原料はトウモロコシ、小麦、ジャガイモ、豆などがありますが、化粧品に多く使用されるのはトウモロコシ由来のデンプンです。

保湿性と抗炎症作用が高く、敏感肌やアトピー肌用化粧品をはじめ医薬部外品にも広く使用されている成分です。

自然の食物から採れたものなので、高い安全性があると考えてよいでしょう。
しかしデンプンには少量ですがタンパク質を含まれるため、アトピー患者によっては使用すると悪化することがあります。
また、使用されているトウモロコシが国産でない場合、遺伝子組み換えや残留農薬の危険性が出てきます。
少量ですから問題はほとんどありませんが、皮膚の弱い人は顔以外の部分で試してから使用するようにしましょう。

水分保持力が高く、その効果が持続します。
紫外線に対するバリア機能があるため、肌の老化を防ぐアンチエイジング効果もあるとされています。
似た作用をするものにグリコシルトレハロースがあり、アンチエイジング化粧品にはこの両方が配合されていることが多いです。
また、デンプンは肌と同じ弱酸性なので肌に使用しても刺激が少なく、しかも粘着性があるため毛穴の奥の汚れや皮脂、皮膚表面の古い角質を穏やかに取ってくれることから、クレンジング剤の成分として使用されることがあります。

髪の柔軟性やダメージ軽減作用もあることから、シャンプーやトリートメントにも使用されます。