ヒアルロン酸ナトリウム の成分解説と安全性、役割

ヒアルロン酸は皮膚の表皮と真皮、関節、血管、目などに存在する、ムコ多糖体です。
真皮のエラスチンとコラーゲンの隙間を埋めるゼリー状の物質で保水力が非常に高く、1gで6リットルもの水を保水できるとされています。
肌のみずみずしさやハリを保つ大切な成分ですが、加齢とともに失われてしまい、シワやたるみの原因になります。

それを補うのが、ヒアルロン酸ナトリウムです。
微生物から発酵して作られるものと、鶏のとさかや豚足などから作られるものがありますが、効果は同じです。
医薬部外品原料として目薬に配合され、ドライアイやシェーングレン症候群などの治療に用いられています。
そのほか薬用はみがきやシャンプー、リンス、制汗剤などにも使用され、配合成分で乾燥しがちな口腔内や髪、肌を保湿します。

なお、高い保湿作用がありますが、分子が大きいため肌に塗っても細胞内に浸透することはなく、化粧品で若返りまでは期待できません。
しかし、ヒアルロン酸ナトリウム入り基礎化粧品の上から油分でフタをしてあげることで長時間保湿効果が続くので、シワを増やさない効果は期待できます。

目薬に使用されたり、膝の軟骨障害の時に注入されたりするほどですので、安全性は高いといえます。
また、タンパク質を含んでいないため、この成分でアレルギーを引き起こすこともありません。

水溶性で、油性成分と違いべとつきはないのにしっとりした質感を作ることができるため、多くの化粧品やヘアケア製品に配合されています。
肌によくなじみ、保護膜を作り長時間保湿するので、化粧下地や日焼け止め、育毛剤などにもよく使用されています。