ラウレス-4カルボン酸Na の成分解説と安全性、役割

カルボン酸誘導体のナトリウム塩で、弱酸性の石鹸系陰イオン（アニオン）界面活性剤です。
「酸性石けん」とも呼ばれ、高級アルコール系の界面活性剤の一種です。

高級アルコール系というと刺激が強く皮脂を取り過ぎてしまうものが多いのですが、ラウレス-4カルボン酸Naはヤシ油など植物から採られたアルコールとお酢などの弱い酸から生成されています。
石けんというとアルカリ性ですが、この成分は弱酸性で、しかも天然由来ですので、洗浄力は高めですがそれほど刺激はありません。
そのため、美容院で使用するシャンプー剤によく配合されています。
高級アルコール系と呼ばれる中では最も安全とされる成分の一つですが、アミノ酸系などと比べると皮脂を取り去る力は強いので、さっぱり系の洗浄剤です。
そのため、男性や脂性肌の使用に向きます。

なお、酸性石けんは刺激を抑えようと使用量を減らすと石けんカスが髪につきやすくなりますので、泡を十分に立てて洗い、しっかり洗い流すようにしてください。

安全性は高めですが、脱脂力もある程度強いので、乾燥・敏感肌の人が使用するとさらに乾燥して痒みを感じたり、乾性フケが発生したりすることがあります。

ラウレス-〇の数字は、数字が大きくなるほど刺激が弱くなります。
「4」は比較的刺激は低めですが、シャンプーに配合されているものの中にはラウレス-5・6・8カルボン酸Naまでありますので、それと比べれば刺激が強くなります。
とはいえ、5以上を配合してあるシャンプーはほとんどありません。

目や皮膚、頭皮に対する作用は穏やかながら洗浄力と起泡力は高めなので、洗顔フォーム、ボディソープ、シャンプーに配合されることがほとんどです。