白髪染め・カラートリートメントの成分解説
過炭酸ナトリウム (別名:炭酸ナトリウム過酸化水素付加物)
学名 | sodium percarbonate |
---|---|
用途・効果 | |
安全性 | C (危険性は少ないもののなるべく使用は控えたい成分) |
よく使われる商品例 | 粉末染毛剤 |
過炭酸ナトリウム とは?
過炭酸ナトリウムは正式名称を「炭酸ナトリウム過酸化水素付加物」といい、炭酸ナトリウムと過酸化水素を混合してできる化合物です。
酸素系漂白剤に配合されており、洗濯機などの洗浄剤として過炭酸ナトリウムも販売されています。
強いアルカリ性を持ち、発泡性があるので油性の汚れを浮かして乳化する作用が強く、重曹やセスキ炭酸ソーダに比べて汚れがよく落ちるという特徴があります。
これは、過炭酸ナトリウムに活性酸素を発生させる働きがあり、これが汚れを分解するからです。
40℃以上の温度で効果がより高まります。
また、過炭酸ナトリウムが配合された染毛料があります。
過炭酸ナトリウムは水に触れると反応し、炭酸ソーダと過酸化水素に分解されます。
空気に触れた過酸化水素は酸化染料を発色させる働きがあります。
また、過酸化水素には髪をブリーチする作用もあるので、白髪染めに配合すると黒髪を脱色し、酸化染料のカラーに染まりやすくなります。
ただ、二剤式白髪染めが過酸化水素そのものを配合してあるのに比べるとブリーチ力はかなり弱いため、元の髪色より明るくすることは困難です。
過炭酸ナトリウム の安全性は?
安全性は高いといわれていますが、アルカリ性なので弱酸性の肌には刺激となります。
そのため、肌が弱い場合は水に溶いたものは素手で扱わないようにしましょう。
過炭酸ナトリウム の役割は?
現在のところ、パオン粉末染毛剤にのみ配合されています。
二剤式白髪染めと比べると過酸化水素の作用が弱いため、カラーは暗めの色のみになります。
また、染料が髪の奥まで入り込む力が弱いため、色落ちもあります。
しかし、その分キューティクルが剥がれにくく、髪のダメージがかなり少なくなります。
- Attention -
安全性判定は各種文献を参考に当サイトの見識による独自の判定としております。特にアレルギーなどが心配な方は必ず医師に相談のもとご利用ください。
・含有量について
各成分の含有量は成分表示順に基づいて算出しておりますが、1%未満の成分については順不同にて掲載されており、どこからが1%未満なのかの明示はないため、成分表示順にて含有量を算出しております。
・色剤
着色料や染料は配合の量に関係なく、最後にまとめて表示するルールとなっているため実際の含有量はグラフよりも多くなっている可能性があります。(特にタール系色素が含まれている場合にはご注意ください)
・メイコンテイン表示
同一製品で色違いの商品など、色剤のみが異なる場合、(+/-)の表示の後に全色の含有成分をまとめて記載出来る制度のこと。当サイトでは記載された全成分を判定対象としています。