ソルビン酸 の成分解説と安全性、役割

ソルビン酸は植物のセイヨウナナカマド（学名：Sorbus aucuparia）から発見されたことで名づけられた、不飽和脂肪酸です。
現在は化学合成されたものが一般的になっています。

多くの微生物に対して抗菌性があることから、保存料として食品添加物になっています。
しかし、この性質は食品のpHによって違い、酸性食品に対しては強く、アルカリ性食品に対しては作用が弱くなります。
また、食品類ごとに使用基準値があり、さらに1日許容摂取量も決まっています。

これは化粧品も同様で、防腐剤として「ソルビン酸・ソルビン酸カリウム・ソルビン酸カルシウム」の合計が100g中0.5gまでと決まっています。

添加物として許容摂取量が定められているものは、これ以下であれば安全ということですから、それを守っていれば重篤なトラブルは起きません。
しかし、最近の研究では軽度～中程度の皮膚刺激性があるとされており、皮膚が弱い人には負担となる可能性もあります。

また、ソルビン酸カリウムは染色体や遺伝子を突然変異させるといわれています。
日常生活で摂取したり塗布したりする程度では全く問題ないということですし、防腐剤なしで化粧品を作ることはできません。
しかし気になる場合は、この成分が配合されていないものを選びましょう。

石けん、スキンケア製品、メイクアップ製品、ヘアケア製品に防腐剤として配合されています。