ユズエキスの成分解説と安全性、役割

ユズ（柚子）はミカン属の一つで、中国原産といわれますが、現在は日本のほかは韓国の済州島や中国の一部地域のみで栽培されています。
柑橘類の中では寒さに強く、東北地方以南で栽培されており、その強い酸味から薬味として使用されることがほとんどです。

そのほかでは、爽やかな香りを生かして香水や天然の香料として用いられています。
また、ビタミンCやクエン酸、リンゴ酸などが豊富で、疲労回復効果があるといわれています。
冬至の日に柚子湯に入るという伝統は、皮のペクチン質とビタミンC、ピネン、シトラールなどの相互作用で血行が良くなることから、風邪を引きにくくするからだと考えられています。
また、種子にはメラニン色素の合成を抑制する働きやアトピーなどの皮膚炎の緩和効果があるとの研究もあります。

血行をよくする働きは皮膚への刺激によるものと考えられており、肌が弱っている時にはかゆみや炎症の原因となる場合があります。
なお、柑橘類の一部にはソラレンやフロクマリンという成分があり、これに光毒性がありますが、ゆずの場合は含まれていないか、含まれていても問題ない量だとされています。

保湿作用と収れん作用があるため、基礎化粧品に配合することで柔軟性のある引き締まった肌が期待できます。
血行を良くする働きがあり、毛細血管まで血液が届くことから肌のコンディションを整え、頭皮環境の改善にもつながるとされています。
またビタミンCが豊富なので抗酸化作用があり、日焼け止めや美白効果を狙った製品にも配合されます。